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一次関数のグラフと図形の面積

ここでは一次関数の応用としてグラフと図形の面積の融合問題を練習します。
一次関数の基本を一通り学んでから取り組んでください。
応用問題ですが、高校入試では正答必須の内容も含みます。

一次関数のグラフから三角形の面積を求める問題

練習問題1

点$A$は直線$y=\dfrac{1}{3}x$と直線$m$の交点で、その座標は$(3\:,\:1)$である。
また、直線$m$の$y$軸上の点を$B$、$x$軸上の点を$C$とする。次の問いの答えよ。
$(1)\:$直線$m$の式を求めよ。
$(2)\:$点$C$の座標を求めよ。
$(3)\:\triangle OAB$と$\triangle OCA$の面積をそれぞれ求めよ。

一次関数のグラフから三角形の面積を求める問題。
y軸を三角形の底辺と考える。

考え方
$(1)\:$一次関数の式を求める方法を知らないと全く問題が解けません。
不安がある人はまずはこちらで復習!!

$(2)\:$点$C\:$は$x$軸上の点なので、$(1)\:$で求めた式に$y=0$を代入します。
$(3)\:$三角形の面積を求める式に当てはめます。
$\quad\:\:$ここでは$\triangle OAB$の底辺を$OB$、$\triangle OCA$の底辺を$OC\:$として考えると良いでしょう。
$\quad\:\:$すると高さをどのように考えるか? 図をもとに考えてみましょう。

解答
$(1)\:$求める直線を$y=ax+b\:$とおく。
点$A(3,1)\:$を通り切片$4$なので
$\begin{align}1=&3a+4\\-3a=&3\\a=&-1\end{align}$
よって$\:y=-x+4$

$(2)\:$点$C$は$x$軸上の点なので
$0=-x+4$
$x=4$
したがって$\:C(4,0)$

$(3)\:\triangle OAB$について
$OB$を底辺とするとその長さは$4$
点$A$から$y$軸に垂線を引いたものが高さになる
したがって高さは$3$
よって求める面積は
$4\times3\times\dfrac{1}{2}=6$

$\triangle OCA$について
$OC$を底辺とするとその長さは$4$
点$A$から$x$軸に垂線を引いたものが高さになる
したがって高さは$1$
よって求める面積は
$4\times1\times\dfrac{1}{2}=2$

解説
練習問題1はグラフと図形が融合した応用問題ですが、問題としては基本レベルです。
高校入試で出題されたら全問正答しておきたい内容です。
なお入試問題では$(1)\:(2)\:$がなく、いきなり$(3)\:$が出題されることもあります。
つまり$(1)\:(2)\:$は$(3)\:$を解くためのヒントとなっています。
$\triangle OAB$の底辺を$y$軸としていることをおさえておきましょう。

練習問題2

直線$y=\dfrac{3}{2}x-2$と$x=4$のグラフがある。
$x=4$と$x$軸、$y=\dfrac{3}{2}x-2$との交点をそれぞれ$\:D,E\:$とする。
また、$y$軸上に$\:BC=DE\:$となるように点$B$をとる。
さらに点$B$と点$D$を結ぶ直線を$l$とする。
点$A$は$l$と$y=\dfrac{3}{2}x-2$交点である。

2つの一次関数のグラフから交点の座標を求めて、三角形の面積を求める問題。
y軸に平行な直線との融合。

$(1)\:$点$E$の座標を求めよ。
$(2)\:$点$B$の座標を求めよ。
$(3)\:$直線$l$の式を求めよ。
$(4)\:$点$A$の座標を求めよ。
$(5)\:\triangle ABC$と$\triangle ADE$の面積を求めよ。

考え方

この問題に限ったこととではないですが、少し計算すれば座標が求まるようならば、先に座標を求めるようにしましょう。点$C$も点$D$もすぐに座標が求まります。
座標がわかれば、その点を通る直線の式が求まります。
交点の座標の求め方を忘れている人は、こちらで確認しましょう。

解答

$(1)\:y=\dfrac{3}{2}x-2$に$x=4$を代入

$\begin{align}\quad &\dfrac{3}{2}\times4-2\\=&\:6-2=4\end{align}$
よって、$E\:(4,4)$

問題の条件から点$E$の$x$座標は$4$とわかる
なお、点$D$の座標は瞬時に
$(4,0)$とわかる

$(2)\:BC=DE$より、長さが$4$となるように点$B$をとれば良い。
$y=\dfrac{3}{2}x-2$の切片より$\:C\:(0,-2)\:$
よって、$-2+4=2$より$\:B\:(0,2)$

縦の長さは$y$座標に注目する

$(3)\:$求める直線$l$の式を$y=ax+b$とおく
点$B(0,2)$を通るので切片は$2$
また点$D(4,0)$を通るので
$\begin{align}0=&4a+2\\-2=&4a\\a=&-\dfrac{1}{2}\end{align}$
よって、直線$l$の式は$y=-\dfrac{1}{2}x+2$

$(4)\:$$\begin{cases}y=\dfrac{3}{2}x-2\quad①\\y=-\dfrac{1}{2}x+2\quad②\end{cases}$
$\begin{align}\dfrac{3}{2}x-2=&-\dfrac{1}{2}x+2\\\\3x-4=&-x+4\\4x=&\:8\\x=&\:2\quad③\end{align}$
③を①に代入
$\begin{align}y=&\dfrac{3}{2}\times2-2\\=&3-2=1\end{align}$
よって、$A\:(2,1)$

代入法で計算
①も②も$y=\quad$の形なので、①$=
$②として計算して良い

$(5)\:BC,DE$をそれぞれ$\triangle ABC$と$\triangle ADE$の底辺とする
点$A$から$x$軸と$x=4$にそれぞれ垂線を引くと
その長さは
$2-0=2\:$と$\:4-2=2$となり
どちらも高さ$2$の三角形とわかる
$BC=DE=4$なので$2$つの三角形の面積は等しい
よって、$4\times2\times\dfrac{1}{2}=4$
$\triangle ABC=\triangle ADE=4$

解説
$(4)$を解くために$(1),(2),(3)$を解きました。
そして$(5)$を解くために$(4)$を解きました。
高校入試においては、$(1),(2),(3)$がなくても$(4),(5)$を自力で解けるようになっているのが望ましいです。

一次関数のグラフと三角形の融合問題では、$y$軸を三角形の底辺として考えることがよくあります。
底辺は横の長さと考えがちで、縦の長さを底辺とするのには違和感があるかもしれません。
だからこそ1ランク上の問題ではそこを問われるのです。

三角形の面積を二等分する直線の式を求める問題

練習問題3

直線$y=-x+5$と直線$y=\dfrac{1}{2}x-1$があり、その交点を$A$とする。また、それぞれの直線の$y$軸との交点を$B,C$とする。
$(1)\:$点$A$の座標を求めよ。
$(2)\:$点$A$を通り、$\triangle ABC$の面積を二等分する直線の式を求めよ。

三角形の面積を二等分する直線の式を求める問題。

考え方
練習問題1と2から、$y$軸を$\triangle ABC$の底辺とするのは慣れてきたと思います。
そして、点$A$から$y$軸に引いた垂線が三角形の高さになることもわかると思います。
高さが同じ2つの三角形では、その面積は底辺の長さに比例します。
つまり底辺と高さが同じなら、どのような形状であろうと2つの三角形の面積は等しくなります。

解答
$(1)\:$$\begin{cases}y=-x+5\quad①\\y=\dfrac{1}{2}x-1\quad②\end{cases}$
$\begin{align}-x+5=&\dfrac{1}{2}x-1\\-2x+10=&\:x-2\\-3x=&-12\\x=&\:4\end{align}$
$x=4$を$①$に代入
$y=-x+5=-4+5=1$
よって、$A\:(4,1)$

$(2)\:\triangle ABC$の底辺を$BC$とし、その中点を$D$とする
すると点$D$と点$A$の$2$点を通る直線が、$\triangle ABC$の面積を二等分する

中点$D$の$y$座標は
$\dfrac{-1+5}{2}=2$より$2$
中点$D$は$y$軸上にあるので
$D\:(0,2)$

2点の座標をたして2で割れば中点の座標が求まる

これより$A\:(4,1)$と$D\:(0,2)$を通る直線の式を
$y=ax+b$とすると
$\begin{align}1=&\:4a+2\\-4a=&\:1\\a=&-\dfrac{1}{4}\end{align}$
よって求める直線の式は
$y=-\dfrac{1}{4}x+2$

$D$の座標から切片は$2$とわかる
連立方程式にしなくても直線の式が求められる

解説
問題に面積とあると、実際に面積を求めようと思うかもしれません。
ただ、この問題に関して言うと面積を求める必要はありません。
$\triangle ABD$と$\triangle ADC$は、$BC$を共通の底辺としているため高さが同じです。
そのため$BD=DC$となれば面積が等しくなります。