分配法則の意味
分配法則とは、(かっこ)がついた式を(かっこ)を外した式に変形することをいいます。
左辺と右辺で計算式の見た目は違うけど計算結果は同じになる、というもの。
$a(b+c)=ab+ac$
まずこの形をしっかり覚えましょう。
$a(b+c)$ は
$ab+ac$ と変形できます。
本当に同じ計算結果になるのかを、$a=4,b=2,c=1$ として実際に確かめてみます。
まずは左辺を計算してみます。
$a(b+c)=4(2+1)$
$=4\times3=12$
←(かっこ)の中は先に計算
次に右辺を計算してみます。
$ab+ac=4\times2+4\times1$
$=8+4=12$
←足し算とかけ算ではかけ算が先
左辺、右辺ともに$12$で等しいですね。
分配法則は文字式の計算でよく使います。
●分配法則の意味をイラストで確かめる●
例)4つの袋にそれぞれ飴が2個ずつ入っています。それぞれの袋にもう1個ずつ飴を追加します。
全部で飴は何個になりますか?
状況はイラストの様になります。
~$a(b+c)$ の考え方~
この考え方は、
1つの袋について飴の数量を注目し、それが4袋分ある
というものです。
$4\times(2+1)$
つまり$4\times3$となり$12$個となります。
~$ab+ac$ の考え方~
この考え方は、
元々袋にあった飴の数と追加する飴の数を別々に数えている
というものです。
$4\times2$と$4\times1$を別々にし
最後に足して飴の数を出しています。
このようにして考えると、
$a(b+c)$ と $ab+ac$ は
見た目や考え方は違うものの、計算上は全く同じ結果になることがわかります。
改めて書きますが、
$a(b+c)=ab+ac$
この形をしっかり覚えましょう。
分配法則の計算方法
分配法則は(かっこ)を外す操作のことです。
なのでテストなどの問題で「分配法則を使って計算せよ」とあったら、(かっこ)を外す計算をします。
(かっこ)の外にある数を、(かっこ)の中にある数それぞれにかけて外します。
例題を使って説明します。
問題1) $a(b+c)$ を計算しなさい。
考え方)$a$を$b$にかけ算する。また、$a$を$+c$にもかけ算する。
このとき、数字の左隣にある符号をひとまとまりとして計算します。
なので$+c$にかけ算します。
問題2) $a(b-c)$を計算しなさい。
考え方)$a$を$b$にかけ算する。また、$a$を$-c$にもかけ算する。
繰り返しますが、数字の左隣にある符号をひとまとめとして考えます。
問題3) $-a(b+c)$を計算しなさい。
考え方)数字の左隣にある符号をひとまとまりとするから、$-a$をそれぞれにかける。
問題4) $-a(-b-c)$を計算しなさい。
考え方)数字の左隣にある符号をひとまとまりとするから、$-a$をそれぞれにかける。
大事なことなので繰り返しますが、(かっこ)を外す計算が分配法則です。
数字の左隣にある符号をひとまとめにしてかけ算を進めます。
参考) $a(b-c+d)$を計算しなさい。
考え方)(かっこ)の中にいくつ数字があってもやり方は同じです。
$a(b-c+d)=ab-ac+ad$ となります。
(かっこ)の中の数それぞれにかけ算する
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