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濃度の考え方の超基本

濃度を考えるための大前提

濃度とはざっくり言うと、「どれくらい溶けているか」ということです。 だから「食塩水の濃度」といったら、「その水にはどれくらい食塩が溶けているか」ということになります。

ところで「100個に分けたうちの3個ぶん」とは
100分の3のことで、
100分の3は0.03のことで、
0.03は3%でした。
つまり見かけはちがうけど、

$\dfrac{3}{100}$と$0.03$と$3$%は同じ意味で

「100個に分けたうちの3個ぶん」です。

すると「400を100個に分けたうちの3個ぶんはいくつですか?」
といわれたら
$400\times\dfrac{3}{100}$
の計算をすることになります。

「分ける」からまず「わり算」。
$400\div100$
次にそれが「3個ぶん」あるから「かけ算」をする。
$400\div100\times3$
わり算は分数に直してかけ算にできるから、
$400\times\dfrac{1}{100}\times3$ となり $400\times\dfrac{3}{100}$
よって、12と求まります。

濃度の考え方はこれがもとになっています。
この大前提をふまえ、食塩水の濃度(%)を考えます。

食塩水の濃度と食塩の量

いいですか? ここでとても大事なことを書きます。

食塩とは食塩を混ぜた液体のことです

そんなの当たり前だ、分かりきってる。ふざけるなっ!! と思った人ほど要注意。
濃度の問題では応用問題になればなるほど、この極めて当たり前のことが出てこなくなります。

超基本例題1 400gの食塩水に12gの食塩が入っている時、この食塩水の濃度は何%ですか。

考え方 食塩水の濃度を求める計算は、
(食塩の量)$\div$(食塩水の量)$\times100$

解答 $12\div400\times100$

$=\dfrac{12}{400}\times100=\dfrac{3}{100}\times100$

$=3$

よって $3$%

何と言ってもまず濃度を求める計算式

(食塩の量)$\div$(食塩水の量)$\times100$

これを知らなければ全く話になりません。忘れていた人はここでしっかり覚えましょう。

●濃度3%の食塩水の意味●

上記の問題では濃度3%と出ました。3%とは「100個に分けたうちの3個ぶん」でしたね。
ということは、
「食塩水400gを100個に分けたうちの3個ぶん食塩が溶けている」
という意味になります。

$400\times\dfrac{3}{100}=12$ で確かに問題文の通り、12gの食塩が溶けていると数値で出てきました。
ということは、400gのうち388gが水ということもわかります。
当たり前のことを繰り返しますが、食塩を混ぜた液体が食塩ですからね。
12g+388g400ですからね。

超基本例題2 水100gに食塩が3g溶けています。この食塩水の濃度は何%ですか。

考え方 はぁ? 100gに3g、簡単じゃねぇか、3%だろ!! と思ったそこの君、大間違いです。
このように考えた人は、上記のとても大事なことを鼻で笑った人かもしれません。
100gの量。当然食塩水は100gよりも重くなります。
食塩水の濃度=(食塩の量)$\div$(食塩水の量)$\times100$

解答 $3\div(100+3)\times100=3\div103\times100$
$=300\div103$
$=2.912621$

103が何なのかわからない人は、とても大事なことをよ~く読んでください。

●食塩水の濃度から食塩の量を求める●

食塩水の濃度=(食塩の量)$\div$(食塩水の量)$\times100$
この関係式を使うと、濃度から食塩の量を求めることができます。

超基本例題3 濃度7%の食塩水200gの中に含まれる食塩の量は何gですか。

考え方 上記関係式をそのまま当てはめます。

解答 $7=(食塩の量)\div200\times100$

$7=\dfrac{食塩の量}{200}\times100$

$7\times200=(食塩の量)\times100$

$7\div100\times200=食塩の量$

←説明の都合上あえてこんな形を示している

$0.07\times200=食塩の量$

←$0.07=7$%に注目

$0.07\times200=14$ より
食塩の量は14gある。

補足 食塩水の量と濃度がわかっていると、そこに含まれる食塩の量を求めることができます。
そのために上記の関係式を使っていきます。
そこで解答の

$0.07\times200=食塩の量$ に注目。

これは結局のところ、
濃度に食塩水の量をかければ食塩の量が求まる
ということ。

等式の性質を考えればなんてことないのですが、このことを覚えておくだけでも濃度の問題を解くのがだいぶラクになってきます。

(食塩の量)=(濃度)×(食塩水の量) で求まる