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高校入試で狙われやすい平方根の計算と有理化

根号がある計算問題は公立高校入試では3問目、4問目あたりで出題されることが多いようです。
そして根号がある計算も、あまり複雑な内容のものは出題されない傾向にあるようです。
もっとも他の問題を解く際に根号のある数が出てくるので、単純な計算問題としては出題されないこともあります。
しかし重要な内容であることに間違いありません。
練習しましょう。

正答必須の超基本 根号のある数の加法・減法

基本に不安のある人は以下のページを開きながら進めましょう。

平方根の計算の基本事項はこちらのページで確認。
多少複雑な計算もこれらのページで確認

まずはノーヒントで、全問正答必須のものから。

問題1
次の計算をせよ。
$\begin{align}(1)\:\;&4\sqrt5+3\sqrt5\quad&(2)&\:\;-2\sqrt2+8\sqrt2\\(3)\:\;&-2\sqrt7-3\sqrt7\quad&(4)&\:\;4\sqrt3-7\sqrt3\\(5)\:\;&2\sqrt3+2\sqrt5+3\sqrt3-\sqrt5\\(6)\:\;&5\sqrt2+8-\sqrt2-3\end{align}$

解答
$(1)\:\;4\sqrt5+3\sqrt5=7\sqrt5$
$(2)\:\;-2\sqrt2+8\sqrt2=6\sqrt2$
$(3)\:\;-2\sqrt7-3\sqrt7=-5\sqrt7$
$(4)\:\;4\sqrt3-7\sqrt3=-3\sqrt3$
$(5)\:\;2\sqrt3+2\sqrt5+3\sqrt3-\sqrt5=5\sqrt3+\sqrt5$
$(6)\:\;5\sqrt2+8-\sqrt2-3=4\sqrt2+5$

解説
$\sqrt{ }$のある数の加法・減法の計算方法は文字式の考え方とほぼ同じで、$\sqrt{ }$の中の数が同じものどうしで計算しました。
逆に言えば、$\sqrt{ }$の中の数が異なる場合はそれ以上計算できません。

$\sqrt5$とあったら、$1$$\sqrt5$というように$1$が隠れていることにも注意!!
また$(6)$のように$\sqrt{ }$がある数とない数の加法・減法もそれ以上計算できません。

問題2
次の計算をせよ。
$\begin{align}(1)\:\;&-5\sqrt2+\sqrt8\quad&(2)&\:\;5+\sqrt4\\(3)\:\;&2\sqrt{5}-\sqrt{45}\quad&(4)&\:\;2\sqrt{75}-\sqrt{12}\end{align}$

解答
$\begin{align}(1)\:\;&-5\sqrt2+\sqrt8\\=&-5\sqrt2+2\sqrt2=-3\sqrt2\end{align}$

$\begin{align}(2)\:\;&5+\sqrt4\\=&5+2=7\end{align}$

$\begin{align}(3)\:\;&2\sqrt{5}-\sqrt{45}\\=&2\sqrt5-3\sqrt5=-\sqrt5\end{align}$

$\begin{align}(4)\:\;&2\sqrt{75}-\sqrt{12}\\=&2\times5\sqrt3-2\sqrt3\\=&10\sqrt3-2\sqrt3=8\sqrt3\end{align}$

解説
$\sqrt{ }$の中の数が異なる場合はそれ以上計算できない。
このことは基本中の基本ですが、異なっていても計算できることもある、それが問題2です。
根号の中の数を素因数分解し$a\sqrt{b}$の形を作り、その結果根号の中の数が同じものとなれば計算できました。

単純な計算問題ならそのことにも気づけるのですが、関数や図形の融合問題の計算過程として問題2のような計算がでると、まだ計算ができるにも関わらずそこで終わってしまうケースがよくあります。
当然計算途中で終わってしまっては正答にはなりません(問題によっては部分点くらいはもらえるかもしれないが)。
根号の中が2桁以上の数になっているときは、$a\sqrt{b}$の形に変形できるだろうと疑いましょう。
(で、入試問題においてはたいてい変形できます。)

同じ平方根には注意 平方根のかけ算・わり算

慣れてしまえばどうということのない平方根のかけ算・わり算。
加法・減法よりかは計算しやすいかもしれません。
だからこそ計算ミスには要注意。

問題3
次の計算をせよ。
$\begin{align}(1)\:\;&\sqrt3\times\sqrt3\quad&(2)&\:\;(2\sqrt5)^2\\(3)\:\;&\sqrt2\times(-\sqrt3)\quad&(4)&\:\;3\sqrt5\times2\sqrt3\end{align}$

解答
$\begin{align}(1)\:\;&\sqrt3\times\sqrt3\\=&\sqrt{3\times3}=\sqrt9=3\end{align}$

$\begin{align}(2)\:\;&(2\sqrt5)^2\\=&2\sqrt5\times2\sqrt5\\=&2\times2\times\sqrt5\times\sqrt5\\=&4\times5=20\end{align}$

$(3)\:\;\sqrt2\times(-\sqrt3)=-\sqrt6$

$(4)\:\;3\sqrt5\times2\sqrt3=6\sqrt{15}$

解説
$a\sqrt{b}\times c\sqrt{d}$の形の計算では、整数部分と根号部分とに分けてそれぞれ計算しました。

$(1)$のように同じ平方根の場合、2乗したら整数となりましたね。これは見た瞬間に解答できなければいけません。
根号を使って表されているとき、それが整数に直せるならば整数で解答します。
よって$\sqrt9$と解答したら、単純な計算問題として出題された場合は誤答扱いになります。

引き続きわり算を確認しましょう。

問題4
次の計算をせよ。
$\begin{align}(1)\:\;&\sqrt3\div\sqrt3\quad&(2)&\:\;2\sqrt5\div4\\(3)\:\;&7\sqrt{14}\div\sqrt7\quad&(4)&\:\;5\div\sqrt2\end{align}$

解答
$(1)\:\;\sqrt3\div\sqrt3=\dfrac{\sqrt3}{\sqrt3}=1$

$(2)\:\;2\sqrt5\div4=\dfrac{2\sqrt5}{4}=\dfrac{\sqrt5}{2}\quad$($\dfrac{1}{2}\sqrt5\;も可$)

$\begin{align}(3)\:\;&7\sqrt{14}\div\sqrt7\\\\=&\dfrac{7\sqrt{14}}{\sqrt7}=\dfrac{7\times\sqrt{2}\times{\sqrt7}}{\sqrt7}=7\sqrt2\end{align}$

$\begin{align}(4)\:\;&5\div\sqrt2=\dfrac{5}{\sqrt2}\\\\=&\dfrac{5\times\sqrt2}{\sqrt2\times\sqrt2}=\dfrac{5\sqrt2}{2}\quad(\dfrac{5}{2}\sqrt2\:も可)\end{align}$

解説
根号のあるわり算では、計算に慣れるまではかけ算にして分数に置き換えて計算したほうが良いでしょう。
当然約分できるときは約分します。

分数に置き換えてしまえばあとの計算はかけ算と同じですが、1点忘れてはならないことがあります。
それが有理化
計算問題では分母に根号がつかない形で答えなければなりません。
学校や塾の授業等でも散々言われていると思いますが、けっこう忘れがちな所です。

どうして$\sqrt{ }$があると難しく感じてしまうのか?

公立高校入試において根号のついた数の計算問題は、問題4までの内容を理解していればほぼ対応できます。
問題4までの内容は、難しくはなかったと思います。

でもおそらく、根号のついた計算を難しく感じてしまっている人は、例えば次のような計算で苦労した経験があるからだと思います。

$\sqrt{315}\div\sqrt{28}$

めんどくさそうですよね? さらに時間もかかりそう。
まともに計算したら小数が出てきて訳がわからないし。
計算問題に10分も15分も使いたくないし・・・。

っていうか、そもそもかったるくてやりたくない。

ただ、公立高校入試の冒頭の計算問題においては、複雑な計算はまず出題されません。
複雑に見えるものでもほんのちょっと工夫すれば、実は単純な基本計算だったということがよくあります。

問題2の解説で
根号の中が2桁以上の数になっているときは、$a\sqrt{b}$の形に変形できるだろうと疑いましょう
と書きましたが、その方針に従うと

$\begin{align}&\sqrt{315}\div\sqrt{28}=\dfrac{\sqrt{315}}{\sqrt{28}}\\=&\dfrac{3\times\sqrt5\times\sqrt7}{2\times\sqrt7}\end{align}$

と変形でき、約分すると

$\dfrac{3\sqrt5}{2}$ とだいぶすっきりした形で求められ、それほど複雑なものでもないことがわかると思います。

複雑そうに、難しそうに見えてしまうのは、基本と基本が組み合わさっているから。
困ったときにはまず基本に忠実になる。これ鉄則です。

いつ有理化するか? 平方根を含む分数の計算

平方根に慣れないうちは複雑に感じる計算だと思います。
きっと困ると思います。
だからこそ基本に忠実になって計算を進めましょう。

問題5を解くために問題1~4を確認してきました。
この問題5を難なくこなせれば、基本はしっかり身についています。

問題5
次の計算をせよ。
$\begin{align}(1)\:\;&\dfrac{9}{\sqrt6}+3\sqrt{24}\quad&(2)&\:\;\dfrac{7}{\sqrt2}-\dfrac{5\sqrt2}{2}\\\\(3)\:\;&7\sqrt3-\dfrac{3}{\sqrt3}\quad&(4)&\:\;\dfrac{\sqrt7}{4}+\dfrac{2\sqrt7}{6}\end{align}$

考え方
分数のたし算、ひき算なので通分して進めます。
ただ分母に根号のついた数がある場合は、通分の前に有理化をしたほうが良いことが多いようです。

解答
$\begin{align}(1)\:\;&\dfrac{9}{\sqrt6}+3\sqrt{24}\\\\=&\dfrac{9\times\sqrt6}{\sqrt6\times\sqrt6}+3\sqrt{24}=\dfrac{9\sqrt6}{6}+\dfrac{6\times3\times2\sqrt6}{6}\\\\=&\dfrac{9\sqrt6+36\sqrt6}{6}\\\\=&\dfrac{45\sqrt6}{6}=\dfrac{15\sqrt6}{2}\end{align}$

$\begin{align}(2)\:\;&\dfrac{7}{\sqrt2}-\dfrac{5\sqrt2}{2}\\\\=&\dfrac{7\times\sqrt2}{\sqrt2\times\sqrt2}-\dfrac{5\sqrt2}{2}=\dfrac{7\sqrt2}{2}-\dfrac{5\sqrt2}{2}\\\\=&\dfrac{2\sqrt2}{2}=\sqrt2\end{align}$

$\begin{align}(3)\:\;&7\sqrt3-\dfrac{3}{\sqrt3}\\\\=&7\sqrt3-\dfrac{3\times\sqrt3}{\sqrt3\times\sqrt3}=7\sqrt3-\dfrac{3\sqrt3}{3}\\\\=&7\sqrt3-\sqrt3=6\sqrt3\end{align}$

$\begin{align}(4)\:\;&\dfrac{\sqrt7}{4}+\dfrac{2\sqrt7}{6}\\\\=&\dfrac{3\sqrt7}{12}+\dfrac{2\times2\sqrt7}{12}\\\\=&\dfrac{3\sqrt7+4\sqrt7}{12}=\dfrac{7\sqrt7}{12}\end{align}$