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代入の考え方とその計算

代入とは文字に数値を当てはめて計算することをいいます。
例えば
$x+1$ の$x$に$5$を代入して計算したら、
$x+1=5+1=6$ となります。
簡単ですよね。

でもこの簡単なことも、少し計算が複雑になるとミスしやすくなるのもまた事実。ということでここでは、例題を使いながら代入の考え方を解説していきます。

代入する時は(かっこ)をつけよう

冒頭の代入計算は最も初歩的なものです。なので単純に数字を当てはめて計算しました。でも中学数学はそこまで単純な計算はありません。代入して計算を進める時は、基本的に(かっこ)をつけて代入します。

例題1 
$x=2$ のとき $3x$ の値を求めよ。

考え方 
$3x$ は $3\times$$x$ です。この$x$に$2$を代入します。

解答
$3\times2=6$

補足
基本に忠実にそって解答するなら(かっこ)をつけて
$3\times(+2)$ として計算します。
でも正の数の$+$は省略できました。なので$3\times2=6$としました。

例題2
$x=-2$ のとき $3x$ の値を求めよ。

考え方
負の数を代入する時に(かっこ)をつけないと

$3\times-2$ と符号が続いてしまい正しい書き方になりません。
基本的に(かっこ)をつけて代入と強調したのはそのためです。

解答
$3\times(-2)=-6$

例題3
$x=-5$ のとき $-2x$ の値を求めよ。

考え方
$-2x$ は $-2\times$$x$ です。この$x$に負の数を代入するので必ず(かっこ)をつけて代入。

解答
$-2\times(-5)=10$ ($+10$でも可)

ここまでは基本中の基本。テストに出たら必ず正解しておきたい内容です。次はもう少し複雑な代入の計算を見ていきます。

例題4
$x=-2$ のとき $9-x$ の値を求めよ。

考え方
$x$に負の数を代入するから必ず(かっこ)をつけて代入。

解答
$9-(-2)=9+2=11$

←$-(-)$だから結果$+$となる。

例題5
$x=-2$ のとき $9-4x$ の値を求めよ。

考え方
$9-4x$ は $9-4\times$$x$ です。引き算とかけ算が混ざった計算は、かけ算を先に計算します。
このように四則が混じった計算の時は、(かっこ)の外にある$+$や$-$の左側でいったん区切って考えます。

解答 ($-4$を1つの数値と見た場合)
 $9-4x$
$=9-4\times(-2)$
$=9+8=17$

←$-$の左で区切って考える。
つまり $9$ と $-4\times(-2)$ とでいったん分け、かけ算を先に計算。
$-4\times(-2)=+8$

別解 ($-$と$4$を別々と見た場合)
 $9-4x$
$=9-4\times(-2)$
$=9-(+4)\times(-2)$
$=9-(-8)$
$=9+8=17$

←$-4$を詳しく見ると$-$と$4$に分けられる。
さらに$4$は$+4$のことなので$-4=-(+4)$と表せる。
よって$9-(+4)\times(-2)$となり、引き算とかけ算が混じった計算のため、かけ算を先に計算する。