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二次方程式 定数項ともう1つの解を求める

定数項を求めるために

二次方程式の定数項を求める問題の中でも、もっとも基本的な問題を扱います。必ず正答できるようにしておきたい問題の1つです。

問題

二次方程式 $x^2+2x+a=2$ の1つの解が3である時、$a$の値ともう1つの解を求めよ。

【考え方】

$a$は定数項です。(定数項については補足2参照)
二次方程式は基本的に解($x$の値のこと)が2つあります。
この問題の場合、2つの解のうち1つが $x=3$ とわかっていて、残りのもう1つの解を求めたいということです。

ただ謎の文字 $a$ があるから二次方程式として解こうとしても解けない!! 困った。
$a$が無ければいいのに・・・。

ならば $a$ を無くしてしまえ!!

ということで
$a$の値を求める
求めた$a$を与式に代入し2次方程式を作る
$x$の値を求める
の手順で解いていきます。

【解答】

$x^2+2x+a=0$ に $x=3$ を代入して、
$3^2+2\times3+a=0$
$9+6+a=0$
$a=0-9-6$
$a=-15$

ここまでが手順①

ここで$a=-15$を与式に代入すると、
$x^2+2x-15=0$ となり、この2次方程式を解く。

ここまでが手順②

$(x+5)(x-3)=0$
よって$x=-5 x=3$
$x=3$は既にわかっている解なので、
求める $a$ と $x$の値は
$a=-15  x=-5$

【補足1】
この問題では$a$を求めることが指示されていますが、その指示がなく単に$x$だけを求めさせるタイプの問題、つまり

『2次方程式 $x^2+2x+a=2$ の1つの解が3である時もう1つの解を求めよ』

というように出題される場合もあります。
(むしろこのタイプを自力で解けるようになっておきたい)

この時も考え方は上記と同じ。

【補足2】
このページのタイトルに定数項とありますが、本問の場合、定数項は$a$です。
定数項とは「ある一定の値を取り続ける項」のことを指します。

すると次のような疑問を持った人もいると思います。

『文字には好き勝手に数値を当てはめて良いと教わった! $a$にはいろんな数値が考えられるから定数項ではないだろ!!』と。

そう、その疑問はごもっともです。確かに文字$a$にはいろいろと数値を当てはめて考えることができます。
でも本問の場合、問題文に「二次方程式」と書いてあります。
そして「二次」を表しているのは$x^2$の部分だけです。
なので「二次方程式」との文言と、$x^2$の記載がそろった時点で、$x$に関する二次方程式と解釈します

「$x$について数値を変化させて考える式で、その他の文字は一定の数値、つまり定数とみなして考えれば良い」
ということになります。

ということで、一定の数値となる$a$の値を求めてね、ということになります。


二次方程式を解くときは$x$以外の文字があると解けないから、
文字が$x$だけになるように準備しよう。