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分数をふくむ一次方程式 計算練習

ここでは分数をふくむ一次方程式の計算練習をします。
分数をふくむ一次方程式は計算も複雑になり、高校入試でも出題されやすい傾向にあります。
繰り返し練習し、しっかり解ける様に計算力をつけましょう。

このページは計算練習がメインなので、解き方や考え方を理屈から理解したい人は、右のページを参考にしながら取り組んでください。

練習1
一次方程式 $\dfrac{3}{4}x=6$ を解け。

考え方】 分母を払っていきます。

解答
$\dfrac{3}{4}x=6$

$4\times\dfrac{3}{4}x=6\times4$

←分母を払うために両辺を4倍

$3x=24$

←両辺約分でき、整数の計算になる

$x=8$

練習2
一次方程式 $-\dfrac{4}{5}x=20$ を解け。

考え方】 係数が負の値でも分母を払うのは同じです。

解答
$-\dfrac{4}{5}x=20$

$-5\times\dfrac{4}{5}x=20\times5$

←両辺を5倍

$-4x=100$

←両辺$-4$でわる

$x=-25$

この2問は基本中の基本です。必ず解けるようにしておきましょう。
なお練習2では1つ1つ順を追って進めましたが、慣れてきたら問題を見た瞬間に両辺を$-5$倍してしまいましょう。

練習3
一次方程式 $\dfrac{x}{6}-\dfrac{1}{2}=\dfrac{x}{2}+\dfrac{5}{6}$ を解け。

考え方 分母の最小公倍数を各項にかけて分母を払います。

解答
$\dfrac{x}{6}-\dfrac{1}{2}=\dfrac{x}{2}+\dfrac{5}{6}$

$6\times(\dfrac{x}{6}-\dfrac{1}{2})=(\dfrac{x}{2}+\dfrac{5}{6})\times6$

←分母の最小公倍数6をかける

$6\times\dfrac{x}{6}-6\times\dfrac{1}{2}=6\times\dfrac{x}{2}+6\times\dfrac{5}{6}$

←分配法則に注意

$x-3=3x+5$

$x-3x=5+3$

$-2x=8$

$x=-4$

ここでは計算過程を詳しく書いていきましたが、慣れてきたら2行目を飛ばして計算を進めても良いでしょう。
ということで類題で練習を続けます。
計算過程はほぼ同じなので、類題は問題と解答だけを掲載します。

練習3 類題
(1)$\dfrac{1}{2}x+\dfrac{2}{5}=\dfrac{3}{5}x-\dfrac{1}{2}$  

(2)$\dfrac{3}{4}x-\dfrac{1}{6}=\dfrac{1}{6}x-\dfrac{3}{4}$  

(3)$\dfrac{3}{4}x+\dfrac{1}{3}=\dfrac{1}{3}x-\dfrac{1}{4}$ 

(4)$\dfrac{1}{6}x-\dfrac{5}{12}=\dfrac{5}{12}x+\dfrac{1}{3}$  

(5)$-\dfrac{2}{7}x+4=\dfrac{1}{2}x-\dfrac{5}{7}$  

(6)$\dfrac{1}{4}x+\dfrac{2}{3}=\dfrac{2}{3}x-\dfrac{3}{4}$  

(7)$-\dfrac{2}{3}x+\dfrac{3}{5}=\dfrac{1}{5}x-\dfrac{2}{3}$  

このタイプは分数をふくむ一次方程式の基本的な計算なので、何度も練習をして解き方を身につけましょう。

練習3 類題  解答
(1)$9$ (2)$-1$ (3)$7$ (4)$-3$ (5)$-1$ (6)$\dfrac{17}{5}$ (7)$\dfrac{19}{13}$

練習4
一次方程式 $\dfrac{x+1}{3}=\dfrac{x-4}{2}$ を解け。

考え方 分子が一次式の形になっていても分母を払うのは同じです。

解答
$\dfrac{x+1}{3}=\dfrac{x-4}{2}$

$6\times\dfrac{(x+1)}{3}=\dfrac{(x-4)}{2}\times6$

←分子の一次式はひとまとまりと考えるから(かっこ)をつけ、分母の最小公倍数6をかける

$2(x+1)=3(x-4)$

←約分。自分でつけた(かっこ)は必ずはずす。

$2x+2=3x-12$

$2x-3x=-12-2$

$-x=-14$

$x=14$

分子が一次式の形になっている計算は様々な計算の知識が必要になるため、中学1年生にとっては難易度が高い問題といえます。
特に、一次式の部分に(かっこ)をつけ忘れると計算ミスにつながります。そしてテストではまさにここを狙ってくるわけです。
計算力の差が出る問題です。

この問題を解いたということは少し計算力が上がりました。類題を使ってもっと計算力を上げましょう。

練習4 類題
(1) $\dfrac{3x+2}{8}=\dfrac{x+2}{2}$

(2) $\dfrac{3x-4}{4}=\dfrac{7x-1}{6}$

(3) $\dfrac{7x-5}{8}=\dfrac{x+3}{3}$

(4) $-\dfrac{x-4}{3}=\dfrac{x-11}{4}$

(5) $\dfrac{3x-1}{2}-\dfrac{x-5}{4}=2$

練習4 類題は難易度高めの問題を集めました。特に(5)は計算に慣れていても時間がかかる問題です。これらの問題を自力で解けるようになれば計算力はかなり身についているといえます。
同じ問題で良いので、何度も繰り返し練習してください。
ということで解答です。ここは計算過程も書いていきます。

練習4 類題 解答
(1) $\dfrac{3x+2}{8}=\dfrac{x+2}{2}$

$8\times\dfrac{(3x+2)}{8}=\dfrac{(x+2)}{2}\times8$

$3x+2=4(x+2)$

$3x+2=4x+8$

$3x-4x=8-2$

$-x=6$

$x=-6$


(2) $\dfrac{3x-4}{4}=\dfrac{7x-1}{6}$

$12\times\dfrac{(3x-4)}{4}=\dfrac{(7x-1)}{6}\times12$

$3(3x-4)=2(7x-1)$

$9x-12=14x-2$

$9x-14x=-2+12$

$-5x=10$

$x=-2$


(3) $\dfrac{7x-5}{8}=\dfrac{x+3}{3}$

$24\times\dfrac{(7x-5)}{8}=\dfrac{(x+3)}{3}\times24$

$3(7x-5)=8(x+3)$

$21x-15=8x+24$

$21x-8x=24+15$

$13x=39$

$x=3$


(4) $-\dfrac{x-4}{3}=\dfrac{x-11}{4}$

$-12\times\dfrac{(x-4)}{3}=\dfrac{(x-11)}{4}\times12$

$-4(x-4)=3(x-11)$

$-4x+16=3x-33$

$-4x-3x=-33-16$

$-7x=-49$

$x=7$


(5) $\dfrac{3x-1}{2}-\dfrac{x-5}{4}=2$

$4\times\dfrac{(3x-1)}{2}-\dfrac{(x-5)}{4}\times4=2\times4$

$2(3x-1)-(x-5)=8$

$6x-2-x+5=8$

$6x-x=8+2-5$

$5x=5$

$x=1$