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比例のグラフ 練習問題

ここでは比例のグラフをかく練習問題と、与えられたグラフから比例の式を求める練習問題を集めています。
比例のグラフは、今後の関数を学んでいく上で最も基本となる重要な考え方が多くそろっています。
決して難しい内容ではないので必ず比例のグラフをかけるように、またグラフから比例の式を求められるようにしましょう。

比例のグラフをかく

練習1 次の比例のグラフを図にかけ。
(1)$y=2x$
(2)$y=5x$
(3)$y=x$

【考え方】
比例のグラフは必ず原点を通ることをおさえておきましょう。
そして原点のほかにもう1点グラフが通る座標を求め、原点と求めた点を直線で結びます。


【解答】
(1)$y=2x$
(2)$y=5x$
(3)$y=x$

練習2 次の比例のグラフを図にかけ。
(1)$y=-2x$
(2)$y=-5x$
(3)$y=-x$

【考え方】
比例定数が負の値でもグラフのかき方は同じです。
比例定数が正の値のときと負の値のときとで、グラフにどのような違いがあるかを確認しましょう。


【解答】
(1)$y=-2x$
(2)$y=-5x$
(3)$y=-x$

比例のグラフは
比例定数がのときは右上がりのグラフ
比例定数がのときは右下がりのグラフ

比例定数を見てどのようなグラフになるのかを考えておくことは、この先とても重要になってきます。
右上がりのグラフになるのか、右下がりのグラフになるのかは常に考えておきましょう。
そして、急激な上がり方になるのか、緩やかに上がっていくのか、を考えることも重要です。
次に、緩やかに上がっていくグラフをかく練習をします。

比例定数が分数のときのグラフ

練習3 次の比例のグラフを図にかけ。
(1)$y=\dfrac{1}{5}x$

(2)$y=\dfrac{3}{5}x$

(3)$y=\dfrac{8}{5}x$

【考え方】
比例定数が分数でもグラフのかき方は同じです。
原点の他にグラフが通る点を求めて、その点と原点を結びます。
分母が5なので、$x=5$を代入すると$y$が整数として求まり通る点もわかりやすくなります。

【解答】
(1)$y=\dfrac{1}{5}\times5$ より $y=1$
よって$(5,1)$を通る

(2)$y=\dfrac{3}{5}\times5$ より $y=3$
よって$(5,3)$を通る

(3)$y=\dfrac{8}{5}\times5$ より $y=8$
よって$(5,8)$を通る

ここでは比例のグラフの特徴をつかんでもらうために、あえて分母が5の分数だけの出題にしました。
グラフが通る点は分数よりも整数の方が考えやすいですよね。それで$x$に分母と同じ数を代入して、$y$の値($y$座標の値)を求めました。この時の$(x,y)$がまさにグラフが通る点です。

グラフを見れば一目瞭然、比例定数が0に近い値ほど緩やかな右上がりのグラフになります。
練習1のグラフと見比べるとさらによくわかると思います。

すると練習1から練習3までのことから、比例定数が負でかつ0に近い値であれば、そのグラフは緩やかな右下がりになるだろうと推測できますよね?

ということで、実際に次の練習問題を使って確かめてみましょう。

練習4 次の比例のグラフを図にかけ。
(1)$y=-\dfrac{1}{5}x$

(2)$y=-\dfrac{3}{5}x$

(3)$y=-\dfrac{8}{5}x$

【考え方】
比例定数が負の分数でもグラフのかき方は同じです。
練習3との違いを意識しながらかきましょう。

【解答】
(1)$y=-\dfrac{1}{5}\times5$ より $y=-1$
よって$(5,-1)$を通る

(2)$y=-\dfrac{3}{5}\times5$ より $y=-3$
よって$(5,-3)$を通る

(3)$y=-\dfrac{8}{5}\times5$ より $y=-8$
よって$(5,-8)$を通る

練習3と比較しやすいように、比例定数の符号を変えただけの出題にしました。
比例定数が負なので右下がりのグラフになります。
また、比例定数が0に近い値ほど緩やかな右下がりになっていることがわかります。

ここまでのことから、比例のグラフは比例定数を見ればどのような形状になるのかがわかります。
比例の問題では、どのようなグラフがかけるのかを常に意識しておくことが大切です。
そのためには比例定数に注目し、それが正か負か、0に近い値かどうかを見ていきます。

※ $-\dfrac{8}{5}$ より $-\dfrac{1}{5}$ の方が0に近いですよ。

比例のグラフは
比例定数が0に近いほど緩やかな右上がり(緩やかな右下がり)となる

グラフから比例の式を求める

今度は与えられたグラフから比例の式を求める練習をします。
グラフから式を求める問題もテストでよく出題されます。これは解き方がパターン化しているので、解き方そのものを覚えてしまいましょう。

練習5
グラフから(1)~(3)の比例の式を求めよ。

【考え方】
①比例といわれたら $y=ax$ を反射的に思い浮かべること。
②グラフから通る座標を読み取る
③$y=ax$ の式に②で読み取った値を代入して$a$を求める
④$y=ax$ の$a$に③で求めた値をそのまま当てはめる
この手順で解きます。

【解答】
(1) $(1,2)$を通るので
$y=ax$に$(1,2)$を代入
$2=a\times1$
$2=a$
よって$y=2x$

(2) $(3,1)$を通るので
$1=3a$

$a=\dfrac{1}{3}$

よって$y=\dfrac{1}{3}x$

(3) $(2,-3)$を通るので
$-3=2a$

$a=-\dfrac{2}{3}$

よって$y=-\dfrac{2}{3}x$

【補足】
グラフが通る座標は、原点以外ならどこでも構いません。
比例のグラフは必ず原点を通るので、原点を代入してしまうと計算が成り立たなくなってしまうからです。
このページで扱った内容は、中学2年で学ぶ一次関数やその先、中3や高校で学ぶ関数にも直接関係してくるとても重要な部分です。
特にグラフから読み取る問題は色々なことに応用できる超重要、超頻出問題です。
簡単だからといって甘く見るのではなく、理屈から徹底理解して解き方を覚えてください。