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二次方程式の図形への利用 動点と面積

動点と図形がつくる面積の問題 解き方のコツ

図形への利用として、動点が作る図形の面積を求める問題について練習します。
入試でも頻出の動点問題。
中でもここでは初歩的なものを使って、動点問題の基本的な考え方をおさえていきます。

問題1
図のような1辺が$10cm$正方形$ABCD$がある。

点$P$、$Q$は点$A$を同時に出発して、点$P$は$AB$上を点$B$まで、点$Q$は$AD$上を点$D$まで同じ速さで進む。
$\triangle APQ$の面積が$32cm^2$となるのは、点$P$が何$cm$動いたときか?

二次方程式 動点問題。
1辺10cmの正方形ABCDがある。点P、Qは点Aを同時に出発して、点PはAB上を点Bまで、点QはAD上を点Dまで同じ速さで進む。
△APQの面積が32㎠となるのは、点Pが何㎝動いたときか?

考え方
三角形の面積を求めるから、
三角形の面積=底辺$\times$高さ$\times\dfrac{1}{2}$
の公式を使えないかどうかを考えます。

$\triangle APQ$は$\angle A=90°$の直角三角形だということはわかりますね。
ということで$AQ$を底辺、$AP$を高さとみなして考えます。すると、

それぞれの長さをどう表すか?

ここがこの問題、というか動点が作る図形問題の一番重要な所。
動点、つまり長さが変化し続けるから、一定の数値としては表せません。
なので文字を使って長さを表します。

この問題の場合、点$P$、$Q$ともに同じ速さで進むとあります。
ということは、$AP$も$AQ$も同じ長さだということがわかります。
すると、$AQ$を$x$とおけば、$AP$も$x$となりますよね。

あとは三角形の面積を求める公式に当てはめれば計算ができます。

解答
点$P$、$Q$は点$A$を同時に出発して同じ速さで進むから、
$AQ=x$ とすると $AP=x$ となる。

これより$\triangle APQ$の面積が$32cm^2$となる関係を方程式にすると
$AQ\times AP\times\dfrac{1}{2}=32$
$x\times x\times\dfrac{1}{2}=32$
$x^2=64$
$x=\pm8$
$x$は長さを表すから$-8$は不適。
よって$x=8$

8は1辺$10cm$よりも短いので問題に適する。

したがって$P$が$8cm$動いたときに$\triangle APQ$の面積が$32cm^2$となる。

長さが変化する
 ↓
一定の数値で表すことができない
 ↓
文字を使って長さを表す

補足
長さや面積が負の値になることはないですよね。
なので求めた値が正の数になっていることを必ず確かめます。

解答の中でも
「$x$は長さを表すから$-8$は不適」
というようにしっかり確認しました。

また、この問題では条件から、点$P$も点$Q$も最大$10cm$までしか動けません。
求めた値が$10cm$を超えてしまったら、やはり適さないことになります。
なので問題に適するか適さないかも確認する必要があります。
そこで解答の途中に
「8は1辺$10cm$よりも短いので問題に適する」
と確認の一言を入れたわけです。

このように解答の途中に確認の一言を入れていくのはとても大切なことです。
ただ計算式を解いて答えを出すだけではなく、理由を示して解答をするように心がけましょう。

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時間とともに長さが変化する

次に時間とともに長さが変化していく動点の問題を考えます。
時間との関係を考えるため、方程式を作るのに少し工夫が必要になります。単に長さだけを考える問題との違いを理解しましょう。

問題2
$AB=10cm$、$BC=30cm$の直角三角形$ABC$がある。

点$P$は辺$AB$上を$A$からスタートして1秒間に$1cm$の速さで$B$まで動く。また点$Q$は$BC$上を$B$からスタートして1秒間に$2cm$の速さで$C$まで動く。

二次方程式 動点問題。
AB=10㎝、BC=30㎝の直角三角形ABCがある。点Pは辺AB上をAからスタートして1秒間に1㎝の速さでBまで動く。また点QはBC上をBからスタートして1秒間に2㎝の速さでCまで動く。PとQが同時に動き始めるとき、△PBQの面積が16㎝$^2$になるのは何秒後か。

$P$と$Q$が同時に動き始めるとき、$\triangle PBQ$の面積が$16cm^2$になるのは何秒後か。

考え方
この問題は、点$P$や$Q$がただ動くのではなく、時間とともに動いていきます。しかも点$P$と$Q$では速さが違います。
なので、単純に動いた距離を$x$として解こうとしても式が作れません。

ここが問題1と大きく違うところ。
点$P$や$Q$が動いた距離を、時間と速さから考える必要があります。

ならばどうやって距離を表すか?

と、ここで思い浮かべてほしいのが
距離(長さ)=速さ×時間 の関係

速さについては問題文から読み取れます。
時間については、「面積が$16cm^2$になるのは何秒後か」と問題にあるので、$x$秒後として考えます。

すると$x$秒間で進む点$P$と点$Q$の距離はそれぞれ
$AP=1\times x$  より $AP=x$
$BQ=2\times x$ より $BQ=2x$
となります。

文字を使っているけれど、とりあえず長さを表すことはできました。
あとは面積を求める式に当てはめ、方程式を作ります。が、

ここでさらに注意。
考えるのは$\triangle PBQ$です。
$PB$の長さは$A$$B$から$AP$を引いた分になります。
つまり
$PB=10-AP$ なので
$PB=10-x$ となります。
そして、$PB$を$\triangle PBQ$の高さとみなして計算を進めていきます。

さらに求めた$x$の値が問題文に適するかどうかの確認も必要です。

解答
$x$秒後に$\triangle PBQ$の面積が$16cm^2$になるとする。
点Pは1秒間に$1cm$の速さで動くから
$AP= x$ となり
$PB=10-x$ となる。

点$Q$は1秒間に$2cm$の速さで動くから
$BQ=2x$ となる。

よって$\triangle PBQ$の面積が$16cm^2$になるから方程式は
$2x\times(10-x)\times\dfrac{1}{2}=16$ とおける。
$x(10-x)=16$
$10x-x^2=16$
$-x^2+10x-16=0$
$x^2-10x+16=0$
$(x-2)(x-8)=0$
よって$x=2 , 8$

ここで$x=2$のとき
$AP=2cm$ だから $PB=8cm$
$BQ=4cm$ となり
三角形$ABC$の範囲内にあるから適する。

$x=8$のとき
$AP=8cm$ だから $PB=2cm$
$BQ=16cm$ となり
こちらも三角形$ABC$の範囲内にあり適する。

これらから
2秒後と8秒後に$\triangle PBQ$の面積が$16cm^2$となる。

動点問題で「速さ」や「時間」の言葉が出てきたら
距離(長さ)=速さ×時間 の関係 を考えろ

動点問題に限らずどんな問題でも、距離(長さ)、速さ、時間、これらの言葉のうち1つでも問題文にあったら、
距離(長さ)=速さ×時間
の関係を反射的に思い浮かべましょう。
結果的にこの関係を使わないで解ける問題かもしれませんが、反射的に思い浮かべる様にしておいて損はありません。