連続するに注意
ここでは連続する整数を求める問題を2問練習します。1問目は標準的な内容、2問目は注意しないとかなりの頻度で間違える問題です。
決して難しいものではないので、つまらないひっかけにだまされないようにしましょう。
問題
連続する3つの正の整数がある。真ん中の数の2乗が残りの2数の和より48大きいとき、これら3つの正の整数を求めよ。
【考え方】
この問題のポイントはズバリ、
連続する3つの正の整数をどうやって表すか
連続するとは、例えば1、2、3や25、26、27のように、真ん中にある数を基準としたとき、左にある数は真ん中より1小さい数、右にある数は真ん中より1大きい数の並びのことです。
なので、5、7、9とか10、17、32の様に並んでいたら連続する整数ではありません。
ではこの連続する3つの整数をどうやって文字を使って表すか?
問題文では「真ん中の数」が主語になって書かれています。
なので真ん中の数を$x$として考えていきます。
そのうえで、先に書いた「真ん中にある数を基準としたとき、左にある数は真ん中より1小さい数、右にある数は真ん中より1大きい数の並び」にあてはめて方程式を作ります。
【解答】
連続する3つの正の整数のうち、真ん中の数を$x$とする。
←何を$x$とするのか必ず説明する
このとき連続する3つの正の整数は、
$x-1 x x+1$ とおける。
真ん中の数の2乗が残りの2数の和より48大きいことを方程式にすると
$x^2-\{(x-1)+(x+1)\}=48$
$x^2-(x-1+x+1)=48$
$x^2-2x=48$
$x^2-2x-48=0$
$(x+6)(x-8)=0$
よって$x=-6$ と $x=8$
求めるのは正の整数なので、$x=-6$は適さない。
←条件に合わないものを確認する
よって連続する3つの正の整数のうち真ん中の数は8と求まるので、求める3つの整数は7、8,9となる。
【補足】
この問題では方程式の解のうち一方が正の数で、もう一方が負の数になりました。負の数は問題の条件に当てはまらないので、解答から除外することがすぐわかります。
でも求まる解が2つとも正の数だった場合、たちまち正答率が下がってしまうひっかけ問題があります。
次の問題を使って、ちょっとしたひっかけにもだまされない様に練習しましょう。
何を$x$としているかに注意
問題
連続する2つの正の整数がある。大きい方の数の2乗から、小さい方の数を5倍したものを引くと-1になるという。このとき、連続する2つの正の整数を求めよ。
【考え方】
「大きい方の数を2乗」とあるので、ここでは連続する2つの正の整数のうち、大きい方を$x$として考えます。
すると連続する2つの正の整数は
$x-1$と$x$ になります。
ということで、まずは自力で解答してみてください。
【解答】
連続する正の整数のうち大きい方を$x$とすると、
小さい方は$x-1$とおける。
大きい方の数の2乗から、小さい方の数を5倍したものを引くと-1になるから
$x^2-5(x-1)=-1$
これを解くと
$x^2-5x+5=-1$
$x^2-5x+5+1=0$
$x^2-5x+6=0$
$(x-2)(x-3)=0$
よって$x=2$ と $x=3$
ここで解答の途中ですが解説
$x$の値が2と3で、2つ出てきました。
しかも2,3だから連続した数です。
なので 答え 2と3 としては誤りです。
なぜか?
ここでは、連続する正の整数のうち大きい方を$x$としました。
ということは、大きい方の数が
$3$の場合 と $2$の場合 という様に
2つの場合に分けて考えていきます。
ここがこの問題の超ポイントで間違えやすいところ。
だからテストでも問われやすい。
単に$x$の値を見て「連続した数値が出てきた」と考えてしまうと、問題の本質を見間違えたことになります。
確かに2と3で連続してますが意味が違う。ここに注意しましょう。
ということで解答の続きにいきます。
~解答の続き~
これより
$x=2$のとき
連続する2つの正の整数は 1、2
$x=3$のとき
連続する2つの正の整数は 2、3
となる。
連続する整数の問題では、単純に$x$の値だけを見て答えだと判断しないこと