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式の計算 基本の確認

ここでは中学2年生が学ぶ式の計算を解説します。
ただ中2といっても、計算の基本的な考え方は中1の時に学んでいます。
中1と違うのは、「文字が2種類ある」ということ。
ここでは文字が2種類ある計算の仕方を確認していきます。

二元一次式とは

二元とは文字が2種類あることをいいます。
例)$x+y$、$4x-3y$、$xz$
一次とはかけ合わせた文字の個数を表しています。
例)$2x$、$y$、$4x+5z$
すると、

二元一次式とは文字が2種類あり、かけ合わせた文字の個数が1個の式をいいます。
例)$x+y$、$6x-5y$

二元二次式といったら次のような式です。
例)$xy$ 文字が二種類だから二元。文字を2つかけているから二次。
  $3x^2-2y$ $x$を2つかけているから$x^2$で二次。$-2y$は一次。複数の項がある式では、最大の次数になっている項に注目。
  $7x+4xy$ これも$xy$が二次となるため二次式。
  $x^2+y^2$ 二次式+二次式なので二次式になる。

ちなみに中学1年の時に学んだ計算式の多くは一元一次式です。
文字が1種類でかけ合わせた文字の個数は1個。
例)$x$、$3a+5$、$2(x+3)-4(3x-2)$

ひとまず、元とは文字の種類とおさえておきましょう。

加法や減法は同じ文字、同じ次数のものをまとめる

冒頭にも書きましたが中2で学ぶ式の計算そのものは、中1で学んだものと変わりません。
ただ次数と元に注意して進めます。実際に例題を使って計算の仕方を見てみましょう。

基本例題1
$3x+2y+4+5x+7y-1$を計算せよ。

考え方
加法や減法は、同じ文字がある項同士で計算を進めます。違う文字はそれ以上まとめることはできません。
ちなみにこの式は二元一次式です。

解答
$3x+2y+4+5x+7y-1$
$=3x+5x+2y+7y+4-1$
$=8x+9y+3$

基本例題2
$5x^2+3x+1+2x^2+2x-6$の同類項をまとめよ。

考え方
同じ文字の項をまとめていきます。
といっても1点超重要ポイント!!
$x^2$の項と$x$の項はそれぞれ$x$がありますが、この場合は異なる文字と考えます。
加法・減法では、たとえ同じ文字を使っていたとしても次数が異なる時は、まとめることができません。

解答
$5x^2+3x+1+2x^2+2x-6$
$=5x^2+2x^2+3x+2x+1-6$
$=7x^2+5x-5$

解説
「同じ文字を使っていたとしても次数が異なる時はまとめることができない」
これは計算のしかたのなのでそう覚えるしかありませんが、どうしても理屈で理解したい人は次のように考えてください。
もし$x$が10だとしたら、$x^2$は100、$x$は10ですよね。
100と10で全く異なる数値。異なる数値は異なる文字で表す。異なる文字だからまとめることができない。というわけです。

基本例題3
$(x+2y)+(3x+y)$を計算せよ。

考え方
(かっこ)があるときは(かっこ)をはずして計算します。

解答
$(x+2y)+(3x+y)$
$=x+2y+3x+y$
$=4x+3y$

基本例題4
$(x+2y)-(3x+y)$を計算せよ。

考え方
(かっこ)の左隣にあるマイナスに注意して計算します。

解答
$(x+2y)-(3x+y)$
$=x+2y-3x-y$
$=-2x+y$

計算方法自体は中1で学んだ文字式の加法、減法と変わらないことがわかると思います。
計算に不安がある人は中1の内容も含めて復習しましょう。

乗法、除法の計算

乗法、除法についても基本的な計算の考え方は全て中1の時点で学んでいます。
係数は係数どうし、文字は文字どうしでまとめ、文字式の表し方に従って書きます。
乗法、除法も例題を使って見てみましょう。

基本例題5
$3x\times5y$ を計算せよ。

考え方
係数は係数で、文字は文字でまとめます。

解答
$3x\times5y$
$=3\times5$$\times$$x$$\times$$y$
$=15xy$

基本例題6
$12x^3y\div2x$ を計算せよ。

考え方
除法は乗法に直して考えると良いです。

解答
$12x^3y\div2x$
$=12x^3y\div\dfrac{2x}{1}$
$=12x^3y\times\dfrac{1}{2x}$
$=6x^2y$

補足 ここでは基本の確認ということで1つ1つ式変形を書きましたが、計算に慣れてきたら乗法に直さず進めて構いません。